サムスン電子(Samsung electronics)の車載戦略

企業分析
サムスン電子2021年時点で世界最大の半導体売り上げを誇る半導体企業です。主力のDRAM、NANDフラッシュのメモリ半導体に加えモバイルAP(アプリケーションプロセッサ)も生産しています。半導体事業としては他社製品を製造受託するファンドリー事業も行っています。ロジック半導体のファウンドリ世界No1の台湾TSMCと最先端半導体製造プロセス技術を争う世界で数少ない企業です。 

✔️ 業務提携 

フォルクスワーゲン・グループとの提携 

 サムスンは車載インフォテインメント用SoCの「Exynos Auto」をAudiとフォルクスワーゲンに提供しています。 ディスプレーやHMI の制御ようコンピュータICAS3と呼ぶ統合ECUを搭載されています。ICAS3は韓国のLG電子が供給しています、Exynos Autoが採用されたのは3.1世代で前世代はクアルコムのSoCが採用されていました。 

テスラのSoCの製造受託 

 EVメーカのテスラは2019年から自社設計のSoCであるFSD(完全自動運転)チップの生産をサムスンに委託しています。米国テキサス州のオースティン工場で14nmの製造プロセスで生産されています。 

ハーマン(Harman)の買収 

 2016年サムスンは車載領域事象拡大のため、米国の自動車部品メーカーのHarmanを買収しました。Harman Kardon、JBL、Mark Levinson、AKGなど有名ブランドを擁するオーディオ事業が含まれます。Harmanのデジタルコックピットのシェアは全世界約20%とサムスンは報告しています。サムスン・グループ傘下に入りましたが、現段階ではNvidia、RenesasなどからSoCを調達しています。 

✔️ 車載半導体技術 

 サムスンの車載領域における半導体はインフォティメント用SoCだけではなくDRAMやNANDフラッシュなどの車載用メモリにも注力しています。また半導体チップの開発だけではなく、車載半導体の製造受託事情も強化しています。 

インフォテインメント⽤SoC 

 2021年車載システム向けプロセッサ「Exynos Auto V9」を発表しました。サムスンの8nmプロセスで製造され、内部2.1GHz駆動のARM Cortex-A76コアを8基搭載しています。プレミアムレベルのオーディオ機能やマルチスクリーンへの対応(最大6ディスプレイと12カメラ対応)を実現します。 

車載用メモリ 

 インフォテインメントシステム用の256GB PCIe Gen3 NVMe(BGA)SSD、2GB GDDR6DRAMおよび2GBDDR4 DRAM。ADASシステム用の2GB GDDR6 DRAM、128GB UFSなど自動車用メモリソリューションなど最新の車載メモリラインナップを用意しています。 

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車載チップのファンドリー事業 

車載向け先端プロセスのファンドリーとしてTSMCと競争しています。28nmFD-SOI 、14nmプロセス、8nmプロセスは既に車載実績があります。ドライビングアシスタントやインフォテインメントシステムなどのいくつかの自動車用半導体製品を製造しています。また車載チップ向けのIPの供給も視野に入れています。機能安全ISO26262認証、信頼性基準AEC-Q100およびIATF16969品質管理システムに準拠し、自動車用半導体製造の準備も行っています。 

✔️株価

あさって
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