クアルコム[QCOM]ってどんな会社でしょうか?
あさって(@dopodomaniii)が解説します
移動体通信の通信技術および半導体の設計開発を行う企業、3G携帯電話の通信技術「CDMA」や、モバイル向けチップセット「Snapdragon」などで有名。Fabレス半導体企業で世界で最も売上高が高いNo1企業。
もともと通信用のチップが強デジタル無線通信向けチップ企業です。近年は様々なスマホ用アプリケーションプロセッサも多くのAndroidスマホに採用されています。高性能スマホの分野ではクアルコムの半導体はハード面で存在感を示す。ソフトについてもグーグルが世界シェア7割を握っており、巨大な経済圏を形成しています。
✔️ クアルコム
会社名 | QUALCOMM INCORPORATED (クアルコム) |
---|---|
本社 | サンディエゴ (米国カリフォルニア州) |
設立年 | 1985年 |
CEO | クリスティアーノ・アモン[51歳] (2021年6月30日-) |
従業員数 | 約41,000人 (2020年9月27日現在) |
取引市場 | NASDAQ |
証券コード | QCOM フィラデルフィア半導体株指数(SOX)構成銘柄 |
RISC-V業界団体のリスクファイブインターナショナル(スイス)に参画
欧米で製造・設計された半導体を搭載する製品の輸出を制限したことを受け、ロシアへの販売を全面的に停止している。
CEO クリスティアーノ・アモン
- 2021年1月~ 社長兼最高経営責任者
- 2018年1月~ 社長
- 2015年11月~ Qualcomm Technologies、Inc.のエグゼクティブバイスプレジデント、およびQCTのプレジデントを務めました。
- 2012年から2015年11月まで、2012年6月から2012年10月までQCTの上級副社長兼共同社長
- 2007年10月から2012年6月までQCT製品管理の上級副社長として、QualcommSnapdragonプラットフォームを含む当社の製品ロードマップを担当します
- 1995年~ エンジニアとしてクアルコムに入社
ブラジル出身
ブラジルのNECの現地法人で働いていた時、日本に駐在経験があります。
日本法人
クアルコムジャパン合同会社
東京都港区南青山1丁目1番1号
✔️ 事業セグメント
- QCT(Qualcomm CDMA Technologies)
- 3G / 4G / 5Gに基づく集積回路およびシステムソフトウェア
- QTL(Qualcomm Technology Licensing)
- ライセンス事業
- QSI
- QualcommVentures部門を通じた戦略的投資事業
ファブレス半導体企業 半導体事業のQCTは全体の70%
✔️ 製品
- デジタル
Snapdragon(スナップドラゴン)- スマホ向け
- Snapdragon 8 gen 1 サムスン 4nm
- Snapdragon 8+ gen 1 TSMC 4nm
- スマホ向け
Snapdragon Ride はGM、BMW、ルノーが主な顧客。メタのゴーグル型の仮想現実(VR)端末のメインチップにSnapdragonが採用されている
- PC向け
- コード名は「Hamoa」
4nm生産し、量産は2023年3月予定
- コード名は「Hamoa」
- アナログ/ミックスドシグナル
- 電力線通信(PLC)デバイス 「QCA7006AQ」
- RFおよびPM集積回路
- Snapdragon X7 LTEモデム「MDM9635M」:Apple Watch Series 3に搭載
アップルiPhoneの新機種にクアルコムの通信半導体『X60』が採用され、低軌道衛星通信機能が搭載されると噂がある。
2022年11月アップルが2023年の実用化を目指し、5G対応の通信半導体を初めて自社開発を発表しました。自社開発が実現した場合クアルコムの通信チップのアップルへの供給シェアは現在の100%から20%に低下するととみられています。
✔️ 主要顧客
メインの通信系の顧客以外もいます。
✔️ 製造拠点
ファブレスメーカーのため自社では製造しません。
✔️ 競合他社
主なファブレス半導体企業は競合となります
✔️合併・買収戦略
積極的な買収戦略をとっています。
✔️ 将来性
2024年7〜9月期決算は、売上高が前年同期比19%増の102億4400万ドル(約1兆5800億円)、純利益が96%増の29億2000万ドルだった。半導体部門は18%増収だった、同部門では主力の携帯端末向けが12%伸び、車載やIoT向けも大幅に増えた。ライセンス部門も増収を確保した。24年10〜12月期の売上高は105億〜113億ドルになるとの見通しを示した。
2024年4〜6月期は売上高が前年同期比11%増の93億9300万ドルだった。市場予想(92億1000万ドル程度)を上回った。純利益は18%増の21億2900万ドルだった。
2024年1〜3月期決算は、売上高が前年同期比1%増の93億8900万ドル(約1兆4800億円)、純利益は同37%増の23億2600万ドルだった。2024年4〜6月期の売上高は88億〜96億ドルになるという見通しを示した。2023年10〜12月期の売上高は前年同期比5%増の99億3500万ドルだった。一時的な損益を調整した非会計原則(GAAP)ベースでは99億2200万ドルと市場予想(95億1000万ドル)を上回った。2024年1〜3月期の売上高は89億〜97億ドルになるとし、中央値は市場予想(92億8000万ドル程度)をやや上回る。
2022年4~6月期決算は売上高は前年同期比36%増の109億3600万ドルだった。市場予想(108億6000万ドル程度)を上回った。部門別では半導体販売が45%増え、なかでも主力のスマートフォン向けが6割近い伸びとなった。知財ライセンスは2%の増収だった。純利益は84%増の37億3000万ドルとなり市場予想(2.89ドル程度)を上回った。7~9月期は売上高が110億~118億ドルと見込む。ともに市場予想(120億ドル程度)に届かなかった。
2022年1~3月期決算は売上高が前年同期比41%増の111億6400万ドルと市場予想(約106億3000万ドル)を上回った。4~6月期の売上高は105億~113億ドル、市場予想(100億2000万ドル、2.64ドル)を上回る。1~3月期の半導体部門の売上高は52%増えた。主力のスマートフォン向けが56%増え、RF(高周波数)向けは28%増加した。純利益は66%増の29億3400万ドルだった。
2021年7~9月期決算は売上高が前年同期比12%増の93億3600万ドルだった。市場予想(88億4000万ドル程度)を上回った。10~12月期見通しも市場予想以上となる。
2021年10~12月期の売上高は前年同期比30%増の107億500万ドルと市場予想(104億4000万ドル)を上回った。半導体販売部門では携帯端末向けの売り上げが42%増え、RF(高周波数)向けや自動車、IoT向けも増収だった。純利益は38%増の33億9900万ドル。1~3月期の売上高は102億~110億ドル、市場予想(96億6000万ドル)を上回る。
Nikkei
他ファブレスとの比較
✔️ 2018年の出来事
- アップル(Apple) , Foxconn とのライセンス訴訟により営業利益が大幅減
2018年1月 欧州委員会は通信用チップの独占的な地位を乱用し、アップルなどに自社製品を独占供給したと指摘。その見返りに値引きなどで数十億ドルをアップルに支払い、実質的にライバル企業を締め出していたとして約10億ユーロ(約1400億円)制裁金を科した。その後2022年 EU司法裁判所の一般裁判所は制裁は無効とする判断を下した。
2015年には優越的地位を利用した不正行為があったとして中国当局から60億元(約1200億円)の罰金を科された。
- NXPの買収契約が破談 20億ドルの解約手数料発生
- ブロードコムがクアルコムの買収提案
- 300億ドルの自社株買い
✔️ 株価
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