
ASEとは?世界最大の半導体後工程企業であり、Apple・Qualcommなども顧客に持つ重要企業です。

あさって
本記事ではその概要、事業構造、財務、今後の展望まで詳しくあさって(@dopodomaniii)が解説します。
半導体封止(パッケージング)・検査(テスト)で世界最大手の企業。Amkor(米)、JCET(中国)を上回り世界首位
✔️ ASE
企業概要
会社名 | 日月光半導體製造股份 (ASE:Advanced Semiconductor Engineering) |
---|---|
本社 | 高雄 (台湾) |
設立年 | 1984年 |
CEO | 張虔生: C.S. Chang (2021年–) |
従業員数 | 68,000人 |
取引市場 | TWSE / NYSE |
証券コード | TWSE(3711)/ NYSE(ASX) |
本社地図

あさって
2018年に持株会社体制に移行し、パッケージ部門のSPIL、EMS部門のUSI、検査子会社のISE LabsなどをASEH傘下に統合
日本法人
ASEジャパン株式会社
山形県東置賜郡高畠町 大字入生田1863
2004年山形日本電気からASEジャパンとなった
✔️ 主な事業セグメント
1. ATM(Assembly, Test & Material)
「パッケージング」「テスティング」「材料供給」など、半導体の最終製品化に必要なプロセスを一括で提供するコア事業です。
💠 主な内訳
項目 | 内容 |
---|---|
Packaging(パッケージ) | ウェーハ状のICを樹脂などで包み、基板に実装可能な形状に変換する工程。 ワイヤーボンディング・フリップチップ・WLP・SiP など多様な技術に対応。 |
Testing(テスティング) | パッケージングされたICの性能・機能・信頼性を検証。 ファイナルテスト・ウェーハレベルテストなど。 |
Material / Others | パッケージ製造に使う基板・部材の一部供給や、関連設備など。規模は小さいが自社内製を含む。 |
2. EMS(Electronics Manufacturing Services)
EMSは、主に完成品の組み立てや実装、基板の製造などを請け負う、いわゆる「電子機器の製造受託」です。
- 通信機器、産業機器、車載製品などの完成品を対象にしています。
- チップ実装後の中間製品や完成品の組み立て工程までをカバー。
📌 特徴:台湾・中国・マレーシアなどに生産拠点を持ち、多品種少量にも対応。
3. Others(その他)
このセグメントには、次のような項目が含まれます:
- グループ間取引の調整(連結財務での除外処理)
- 不動産賃貸・売却
- サブストレート製造(基板事業)
- R&D成果物の販売 など

あさって
ATMがASEのコア事業で全体売上の半数を占めます
✔️ 主要顧客
- ファブレス半導体企業
- Qualcomm
- MediaTek
- 車載IDM企業

あさって
ASEは先端パッケージ(Fan-Out, 2.5D/3D IC)への対応力で高評価を得ており、Apple向けSiPを大量生産しているとされる
✔️ 競合他社
- Amkor(米)
- JCET(中国)
- King Yuan Electronics (KYEC)
✔️ 製造拠点
地域 | 拠点名・所在地 | 特徴・用途 | 備考・取得年等 |
---|---|---|---|
台湾 | 高雄(K28) | 先端パッケージングの中核 | 本社併設、ASEのフラッグシップ工場 |
桃園(ASE ChungLi) | 中規模のパッケージ製造ライン | ||
日本 | 山形県高畠町(ASEジャパン) | 日本法人、旧NEC拠点 | 2004年取得 |
北九州市 | 新工場予定地、国の補助金申請中 | 2024年仮契約、34億円 | |
中国 | 江蘇省無錫市 | 旧東芝の後工程拠点 | 2013年取得 |
旧パッケージ拠点(売却済) | 2021年ワイズロードキャピタルに売却 | ||
韓国 | 坡州市 | 少量多品種の製造対応 | |
天安(チョナン) | Infineonの旧工場(パワー半導体) | 2024年買収 | |
マレーシア | ペナン | 銅クリップ・イメージセンサー工場 | 2025年稼働予定、総投資3億ドル |
米国 | フリーモント(ISE Labs) | テスト専用の拠点 | |
オースティン(テキサス) | 研究開発+後工程拠点 | ||
フィリピン | カビテ | 旧Infineon工場、イメージセンサー対応 | 2024年買収 |

あさって
日本の拠点:2024年7月生産能力拡大のため北九州市と市有地取得を34億円で取得する仮契約締結。本契約の条件となっている国の補助金などが決まり進出が実現する予定
✔️ 買収
- 2016年 SPIL(SiliconwarePrecisionIndustries)
- 2010年 Universal Scientific Industrial (USI)
✔️ 成長性

あさって
2021年はコロナ禍の追い風で売上・純利益ともに過去最高に到達しました
✔️ 株価

あさって
ご覧いただきありがとうございます。
よろしければ、シェアお願いします。